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ゆうゆうかんかん 悠悠閑閑

悠悠閑閑へようこそ! 当ブログはフォーチュンクエストトラパス中心サイトです。 二次小説や日記などがメインの ブログ名のまま、のんびり運営です。 よろしければどうぞ!

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《トラップの厄日 前編》



朝日がキラキラと輝くダイニングで、私はルーミィと朝ごはんの用意の真っ最中。
焼きあがったパンがとってもいいにおい!

「おっけー。ルーミィ、じゃあ最後にこのお皿を並べてくれる?」
お願いすると、ルーミィはお皿を並べ始めてくれた。
ふふ。ルーミィは最近、よくお手伝いしてくれるの。
「ぱぁーるー。こえでいいんかぁ?」
「うん。完璧よ、ルーミィ。お手伝いありがとう。」
ルーミィの頭をよしよしと撫でてあげると、ルーミィは嬉しそうに、
「るーみぃ、おてつらいくらいできるよお!ね、しおちゃん!」
「はいデシ。ルーミィしゃんとってもえらいデシ!」
シロちゃんからも褒められて、ルーミィは腰に手を当てて「えっへん。」と言った。
うん!もうっ。かわいいなぁ。

私がもう一度頭を撫でていると、ダイニングのドアが開いて
「パステル、ルーミィ、シロ、おはよう。」と暖かい声がした。
「おはよう、クレイ。」
「おはようだおう!くれぇー!」
「おはようさんデシ。クレイしゃん。」
にっこり笑顔であいさつすると、クレイは目をつぶりながら、
「んー。おいしそうなにおい!パステルのパンは美味しいもんなー。俺、ルーミィじゃないけど、おなかぺっこぺこだよ。」
と笑った。
「あはは。ありがとう。実はね今日のパン、かなりの自信作なんだ!いっぱい作ったから、たっくさん食べてね!」
クレイは席に着きながら、さらに嬉しい事をいってくれた。
「パステルは料理も上手いし、お裁縫も出来るし、面倒見もいいから絶対にいいお嫁さんになれるよ。うん。もし俺結婚するなら、パステルみたいな人がいいな。」
   んて嬉しい事を言ってくれるんだろう!!

だって、クレイといえば町を歩けば女性みんなが振り返るほどの男前で、人望も厚くって性格もハナマル!な男性でしょ?
そんな人から「もし結婚するなら、パステルみたいな人がいい。」なんて言われたら、女冥利に尽きるわ!
うっふふー。
なんて一人でニマニマしていると、開きっぱなしのドアから声がした。

「おやおやクレイ。朝からパステルにプロポーズですか?」
ぎゃはぎゃは笑いながらキットンが入ってきた。後ろからノルも一緒だ。
「えー!?んもうっ。何寝ぼけた事いってんのよキットンは。ノル、おはよう。」
ノルはニコニコしながら「おはよう、パステル。」と返事してくれた。
「寝ぼけてるのはあなたでしょ?パステル。今のはどこをどう聞いても、プロポーズにしか聞こえませんでしたよ。ねえノル。」
食い下がってくるキットンにいきなり話を振られたノルは
「俺もパステルは、いいお嫁さんになると思うよ。」
と笑顔で言った。

なんだか褒められすぎると、背中がむずむずしてくるよね。
ゆるみっぱなしの顔が恥ずかしくって、なんでもないですよーって顔に気合をいれるんだけど・・・だめだ!口の端がピクピクしてきちゃうっ!
あーあ。だからトラップにポーカーフェイスが出来てねぇ!なんて言われるんだよねー。

と私はここまで考えて、思い当たった事を口にした。
「トラップはまだ寝てるの?」
私がトリップしている間に、私とトラップ以外全員着席していた。
ちなみにルーミィはすでにパンにかぶりついてたけどね!
「あー。あいつ昨日も遅かったみたいだしな。」
クレイはマグカップに熱々のコーヒーを注ぎながら、大方予想の付いていた答えをくれた。
「はあああぁぁ。」
んもう。またあいつを起こさないといけないのか・・・。何も予定が無い日はそのままほっといて、先に朝ごはんを食べちゃうんだけど、今日はエベリンまでピポちゃんでお出掛けするから、そうも言ってられない。

するとキットンが、
「ぎゃははっ!トラップは甘えたですね。将来、トラップと結婚した人は大変ですね。」
ねぇ。パステル。と言ってきた。
「たしかに、トラップのお嫁さんはぜ      ったい大変だよね!一生あの寝起きの悪さに付き合うなんて考えられない!はげちゃうよ!!」
私が言うと、
「とりゃーがはげたらへーんなの!ね。しおちゃん。」
「そうデシね。トラップあんちゃん、はげちゃうデシ?」
我がパーティのアイドル一人と一匹が、そんな事言うもんだから、みんな想像しちゃった。

ぶぶぶっ!私もしっかり想像して。
誰かが、
「っぷ。」
と噴出したのがみんな我慢の限界。お腹を抱えて笑い転げだした。
   。お、可笑しすぎるぅ!
可笑しくって涙まで出てくるよ。でもそれもみんな同じだったみたいで。
「あはははっ!ち、違うのよ、ルーミィ。はげるのはトラップじゃなくって、トラップのお嫁さんになった人よ。」
「ぎゃははははっ!パステル、それではルーミィが誤解してしまいますよ。」
キットンは短い人差し指を、チッチッチ。と動かしながら言った。
「たしかになぁ。それじゃあ、トラップのお嫁さんがはげてるって言ってるみたいだよ!パステル!」
目の端に涙を浮かべながらクレイも、ひーひー笑ってる。
「あはは。そっか、確かにそうだよね。ーんとね、トラップのお嫁さんは毎日トラップを起こさないといけないから、大変だねー。って事なのよ、わかった?」
ルーミィとシロちゃんはキョトンとしたまま、首を傾げてしまった。そりゃわかんないか!

「あーあ。面白かったぁ。」
気が済むまで笑った私に
「じゃあパステル頼むよ。」
クレイが両手を合わせて頼んでくる。
「えぇっ!?私なのー?」
「パステルが起こすのが一番被害者が少なくて済みますしね。」
キットンが聞き捨てなら無いことを、さらっと言ってのけた。
「ちょっと、キットン!私は被害に遭っても良いって言うの!?」
ぐいぐいとキットンの首をしめる。トラップもそうだけど、キットンもいつも一言いや。三言くらい多いんだもん!
私が一人憤慨してると、
「キットンはきっと、トラップを起こすのはパステルが一番上手だって言ってるんだよ。」
首をしめられたままのキットンは「まぁ。大体あってます。」なーんてほざいてたけど、ノルにそう言われたら引くしかないじゃない?
「しょーがないなー。頑張ってくるかな。」
かなり投げやりな私の決意に、四人と一匹からあたたかいエールが送られた。


続編

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