ゆうゆうかんかん 悠悠閑閑
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パス誕企画も残す所あと1日になってしまいましたよ!!
そんな訳でサクサク行きましょうー!
どうぞ☆
☆パステルを祝う会 PART6☆
《雪だるまと私》
リビングでのんびり暖炉にあたりながら本を読んでいる時だった。
「ぱぁーるぅ!うきだうまさんがよんでうよー!」
「うきだうまぁー!?」
テトテトと部屋に入ってきたルーミィに来客を教えられた。
・・・・んだけど。
誰?
うきだうまって???
「ゆきだるまさんデシ。」
ルーミィの横から黒曜石の様な綺麗な黒目が覗く。
ふわふわのシロちゃんの頭の上には毛糸の帽子がのっている。
きっと外で雪遊びでもしていたに違いない。
今シルバーリーブは例年にない大雪に見舞われていた。
朝起きると、ルーミィとシロちゃんは大喜びだったからね。
「雪だるまさんのこと?」
シロちゃんの助言のお陰で謎が解けた。
「そうだおう!うきだうまさんだおう!!」
なるほど。
さっきノル達が外に雪遊びに行くって言ったから、雪だるまが完成したから見に来て欲しい。
そう言うことなんだな。
それで、『雪だるまさんが呼んでる。』なのね。
ふふふ。
かわいいなぁー!
「わかった。じゃあ雪だるまさんのところまで案内してくれる?」
ルーミィとシロちゃんに案内を頼むと首を横に振られた。
あれ?
ダメなの???
「ダメなんだおう。ぱーるぅひとりでいかなきゃ。うきだうまさんが言ってたんだぁ。」
「そうデシ。雪だるまさんがあったかい格好をして来いって言ってたデシ。」
・・・・・注文の多い雪だるまね。
「そ、そうなの・・・。」
なんか変だなぁと思いながらも可愛い二人の事を疑っても仕方ないしねぇ。
「じゃあさ。どこに行けばその雪だるまさんに逢えるか教えてくれる?」
こうなったら直接雪だるまに聞くのが早いだろう。
私はマフラーとおそろいのニット帽をかぶり、コートを着た。
「わかったおう!こっちらおー!」
そう言って連れて行かれたのは玄関で。
でも家の周りを見渡した限りでは雪だるまらしき人物は見えなかった。
「どこにいてるの?」
そう聞くと、ルーミィは村の外れを指差した。
「あのねぇ。あっちの方にいたんだぁ。」
「あっちにいたデシ。」
シロちゃんもルーミィの言葉に頷く。
「あっちの方に行けばいいの?」
「うん。おっーきな木のよこにうきだうまさんがたってうよ。」
「大きな木の横ね。」
「そうデシ。雪だるまさん、僕たちが『こんにちは』って挨拶したら『オッス!』ってしゃべったデシ。」
「ねー。しおちゃん。」
「ええぇっー!?雪だるまがしゃべったの?・・・オッスって?」
「しゃべったデシよ。」
「うそじゃないもんね。」
「・・・・・・・。」
「ぱーるぅ!はあくいってぇ!うきだうまさんがかぜひいちゃうよぉ。」
「雪だるまさん、寒そうだったデシ。」
うーん。
その心配はないと思うけど・・・。
なんだろう。
普通の雪だるまがあるだけじゃないの?
とにかく行くしかないか。
「じゃあ、行って来るからね。」
そう、2人に声をかけると、
「いってらっしゃーい!!」
「いってらっしゃいデシ!」
元気よく送り出された。
大きな木は確か、この丘の向こう側に立ってた気がする。
私の記憶が間違ってなかったら・・・・・だけどね。
ここらへんは民家もないから人通りもない。
広い野原が広がってるだけなんだけど。
今は雪で覆われている。
静かな丘を登る。
ザク。
ザク。
ザク。
自分の足音だけを聞きながら。
丘を登りきると、一面に開けた雪原が見渡せた。
その奥には森が広がっている。
「あ。いた・・・。」
大きな木の横に確かに雪だるまが立っていた。
下り坂を少し小走りに近づいていく。
ルーミィたちが雪だるまがしゃべるって言うから、もしかしてモンスター?
なんて心配してたけど。
ふふふ。
いらない心配だったみたい。
だって、あそこに立っているのはどこをどう見ても普通の雪だるまだったから。
正真正銘雪で出来た、ザ・スノーマン!
帽子を被ってニンジンの鼻をつけて両手は小枝で出来ていて手袋をはめていた。
変わっているところといえば・・・・。
ルーミィたちに倣って挨拶をしてみる。
「こんにちは。雪だるまさん。お呼びですか?」
「・・・・・・・・・」
残念。
雪だるまからの返事はなかった。
「私になにか御用ですか?」
懲りずに話しかけてみると・・・・
雪だるまの手のひらにとつぜん小包が現れた。
綺麗な黄色のリボンで飾られたその箱は・・・・。
「私にくれるの?」
「・・・・・・・・」
相変わらず返事は無いけど、わざわざ私を呼び出したってことは貰っていいんだよね?
「ありがとう。雪だるまさん。」
私がお礼を言うと、雪だるまさんは一言だけ
「誕生日おめでとう。」
そう、呟いてくれた。
END
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