2010/07/04 (Sun) トラ誕キリリク

お待たせです！

トラ誕キリリク、完成です。
頂いたキリリクは、
（お名前ＵＰの許可を頂いてないので・・・・内緒ですｖ）

「トラ誕ｓｓの『キミがボクを呼ぶのなら。』の続きを是非！！」

と言う、嬉しいリクエストです。
ありがとうございましたｖｖｖｖｖｖｖ
ｓｓは甘甘でも！
なんなら大人な感じでもＯＫですよｖ
と仰って頂いてたのですが、ここではＵＰ出来ないので
（その前に書けるのかよっ！？ｗ）
大人な雰囲気を大切にしつつ（？）書かせ頂きましたー！
思考錯誤する事、数週間・・・・；；；
時間掛かりすぎですね・・・・。
でも、いい加減なｓｓをＵＰしたくない一心で、何度も書き直しました。
ちゃんと甘く仕上がっていれば嬉しいですｖ

トラ誕ｓｓどんなんだっけ？
と言う方の為に、こちらに貼らせて頂いて置きます。→トラ誕ｓｓ
 

《れんげの花が映る時》


２人の間を爽やかな風が吹き抜け、一斉に紅紫色のレンゲの花を
揺らす。


レンゲの可愛らしい小花が小さく寄り集まり、しなやかに。

でも逞しく揺れる様を目で捉えると、動揺してた俺の心が幾分落ち着き
を取り戻した。



嬉しさのあまり座り込んだまま黙った俺を、
「トラップ？大丈夫？」
心配そうに腰をかがめ、覗き込んできた。
パステルのそんな表情を無言で見つめる俺に、
「本当にどうしたの？」
不安そうな表情を覗かせる。







もう我慢しなくていいだろ？






勢い良く地面にあぐらをかく。
一度だけ、足もとに揺れる紅紫の花に目をやったが、すぐ視線をパステル
に戻す。
こいつに想いを伝えるまで、お前の事は見ねぇよ。


「なぁ、パステル。
おめぇ、突然呼んでみたくなったて言うのは嘘だろ。」

何となく。
そんないい加減な気持ちで、パステルが俺の本当の名を口にした訳じゃねぇ事くらいお見通しだ。
真っ直ぐにパステルを見つめて、そう目で問いただす・・・


パステルの肩がビクリと強張ったのを俺は見逃さなかったし、見逃せ無
かった。
その反応に思わず笑みが零れる。
・・・・本当に分かりやすい奴だな。
おめぇは。


「・・・・どうしてわかったの？」
白い頬を紅に染めて伏せ目がちなパステルのおでこに、お馴染みのデコピ
ンを一発。
「った！」
おでこをさすりながら顔を上げたパステルは、ハッと息を飲んだ。






「おめぇの事が好きだからだ」







俺は・・・・本当にお前だけを見てきたから。




ずっと。





紅く蒸気した頬、大きな瞳をさらに見開き、その瞳は潤んでいた。


・・・・まだ泣くんじゃねぇぞ。
俺たち、まだ何も始まってねぇだろ？



「おめぇのお陰でやっと言えた」
安堵のため息にも似た、静かに吐き出す息。
覚悟を決めた俺の心は思ったよりも冷静で、優しくパステルの柔らかな頬に手を添えた。


ずっと・・・こうやって触れたいと思っていた。
触れたら最後。
押さえが効かなくなる事は、俺自身がよく知っていたから。
触れたくても、触れられなかった。


ピクッと敏感に可愛い反応をし、そっと手を重ね愛しそうにパステルはそ
の目を閉じた。


「2人で誕生日を祝えるって知った時から・・・ううん。
トラップの特別になりたいと思った時からずっと・・・・ステアって呼ん
でみたかった」


静かに双方の瞳に俺を写したまま、






「私も好き。・・・ステアが好き」





全身が痺れる。



魂が震える。




夢中で目前の身体を抱きしめた。

 



パステルの白い首筋に口付けを落とし、そのまま真っ赤に染まった耳にプレゼントをねだる。







「お前が欲しい」



パステルの背中にはレンゲの絨毯が優しく横たわっていた。



ＥＮＤ